INTERVIEW

移住者インタビュー

塩屋エリアに移住された方の声

この記事では「移住するにあたり、どんなことを考えて、どんな準備をしたのか?」
「実際に住んでみて、どう思っているのか?どんな生活をしているのか?」など、移住を検討している方が気になる部分を先輩(経験者)に詳しくインタビュー。

今回のインタビューに応えてくれたのは、塩屋に「Ryu Cafe」をオープンした、塩屋在住の藤井夫妻です。
「塩屋」への移住を検討している方、または神戸市への移住に興味がある方は、ぜひご覧ください。

訪れてみるとわかる、
町と住民の温かなつながりが魅力です。

先輩移住者 藤井俊輔さん・劉 晏伶さん

[移住前の住まい]
台湾
[年  代]
30代
[家族構成]
3人(夫・妻・子ども1人 [0歳] )
[住宅形態]
一戸建て
[職業]
夫・妻:カフェオーナー

初めて訪れた神戸、そして塩屋で、カフェを開業

はじめまして。本日はよろしくお願いします。さっそくですが、藤井さん夫妻の移住のきっかけや経緯について教えていただけますか?
俊輔さん:東京出身の私は、移住前はホテルグループに勤め、台湾に駐在していました。妻とは同じホテルグループで働いた際に沖縄で出逢いました。もともと農業に興味があり、帰国後は就農や二人の経験を活かしたカフェの開業を視野に入れていましたが、神戸での就農をサポートしてくれる農業研修「EAT LOCAL KOBE マイクロファーマーズスクール」のことを知り、神戸は一度も訪れたことのない場所だったのですが、不安よりも新しい土地で新しいことを始めるワクワク感が勝り、思いきって神戸へ移住しました。
奥様は台湾ご出身ですが、神戸への移住に不安はありませんでしたか?
晏伶さん:私は多くの日本人が訪れる台北の茶藝館(カフェ)でのアルバイト経験があります。そこで日本に興味を持ち、大学で日本語を勉強していました。神戸はオシャレで、中華町があって…といったステキな町のイメージを持っていましたので、神戸への移住は大賛成でした。
なぜ塩屋でカフェを開業し、ここで暮らすことになったのでしょうか?
俊輔さん:帰国後、神戸で塩屋とは違う場所でくらし始めたのですが、農業研修で知り合った方が塩屋在住でした。それで「一度塩屋に遊びにおいでよ」と誘われて、シオヤチョコレートさんを紹介してもらいました。いつか妻と一緒に台湾茶のカフェがしたいと相談したところ、「週に一度、ここでポップアップショップを開いていいよ」という話になって…。そこからはカフェの物件探しから開業まで、とんとん拍子で話が進みました。塩屋で開業するなら住まいも塩屋にしたいと思いましたが、これも塩屋の町の方々の協力ですぐに見つけることができました。
晏伶さん:塩屋でカフェを開業する話をしてから、町のみなさんが、とても親身に相談に乗ってくれました。カフェは築100年以上の古民家でリフォームしましたが、塩屋の方々がたくさん手伝いに来てくれたんですよ。人との距離の近さが感じられる塩屋の雰囲気が、台湾にも似ているところがあって…いい町だなとあらためて思いました。

温かなローカルのつながりが思い描いた暮らしを支えてくれる

塩屋での暮らしはいかがですか?
俊輔さん:もともと就農を考えていたこともあり、今は塩屋の土地の一部を借りて、タマネギ、ニンニクといった野菜やフルーツを育てています。日当たりがよく、おいしい農作物ができるんですよ。収穫したものはお店で出しています。
晏伶さん:おかげさまで、カフェはオープン以来、たくさんのお客様が来店してくださっています。初めて暮らす土地でしたが、知り合いもすいぶん増えました。町を歩くだけで、たくさんの人が「またお店に行くよ」と気さくに声を掛けてくださいます。子どもも生まれましたが、人と人のつながりが温かな塩屋なら、仕事をしながらでも安心して子育てができそうです。
休日はどのように過ごしていますか?
俊輔さん:塩屋の町を散策することが多いですね。この町はとても居心地がいいんです。知り合いのお店に立ち寄ると、つい長話になってしまって…(笑)。
晏伶さん:夫と一緒に三宮などに出かけることも。北野やハーバーランドといった神戸を代表する観光地も訪れました。子どもが生まれたので、神戸市立王子動物園に行ってみたいですね。

住めば住むほど、“塩屋らしさ”が大好きに

最後に塩屋のここが良いと感じるポイントを教えてください。
俊輔さん:塩屋は区画整理されたニュータウンのような町とは違い、駅前から人とすれ違うのも大変なくらいの細い路地や坂道が山手まで続いています。利便性という面では他のエリアに劣るかもしれません。でも、地域住民が自らの手で町の歴史や文化、人とのつながり——塩屋らしさを守りながら、より魅力ある場所にしようとアップデートを重ねているところに、私は魅力を感じています。まずは一度、塩屋に訪れて、いろんな場所を散策してみてください。きっと面白い発見があるはずです。
晏伶さん:カフェを出店した建物は古い長屋でしたが、リフォームの際にかつて塩屋にあった洋館「旧ジョネス邸」の窓枠を、地域のみなさんのご厚意で入れさせてもらいました。このことからも、塩屋らしさを大切にする地域の方々の想いが伝わってきます。私たちも塩屋の住民として、その想いを受け継いでいきたいですね。塩屋で暮らすみなさんは、本当に塩屋のことが大好きなんです。きっと私たちのように、子どももこの町が大好きになってくれると思います。

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